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デグーの飼い方~初心者の飼育法~

故郷での暮らしは過酷だった!?デグーの歴史と飼育環境

デグーは犬や猫などの一般的に知られた動物に比べ、ペットとしての歴史は浅く、情報も多い方ではありません。

デグーを飼育したいと思うのであれば、まずは昔から住んでいる故郷の環境を良く理解しましょう
ルーツ、故郷での暮らし、環境を知ることが、デグーの飼育に役立ってくるはずです。

下記では、どのような飼育環境を整える必要があるのか、簡単に紹介もしていますので参考になさって下さい。

デグーのルーツ

デグーの生息地は、アンデスです。
アンデス地方は日本から遠く離れた、それも南半球に位置します。

南米のチリと言えば良いかもしれません。
発見されたのは18世紀後半ですが、実際に生きたデグーが紹介されたのは、1960年代です。

最初のデグーはチリのLampa近郊で捕獲された20匹です。

現在飼育されるデグーの祖先はこの20匹のデグーから繁殖したものが起源と考えられていますが、その後の野生種の捕獲や交雑なども十分考えられるので、実際は不明とした方が良いでしょう。

デグーにはチリデグー、ペルーデグー、フサオデグーといった違いがありますが、産地によって色や性格などが少しずつ違っているとも考えられます。

一般にペットショップのものはフサオデグーと考えられています。
昨今ではブルーデグーという種類も良く見られるようになりました。

アンデスと言えば、大自然のまっただ中。

そしてチリは南北の細長い国土を持っています。
チリ北部は主に砂漠が広がり、南部は地形の急峻な山岳・高原地帯です。

気候も北部と南部では全く異なり、北部は亜熱帯性気候、そしてアンデスの山脈の麓の高原地帯が続きます。

アンデス地方のほとんどは雨の少ない乾燥した海岸地帯と、有名なアマゾンの上流にあたる広大な平原・高原地帯と言えます。

ペルーの海岸地帯は、沿岸を流れるフンボルト海流の影響で、夏季でも気温が30℃以上になることはありません。
そして冬季も10℃を下回る事はほとんど無い、温暖で過ごしやすい気候です。

ところが、山岳地帯に入りますと気候は雨季・乾季という区分になり、気温の高低差が激しく夏でも1日の温度差により朝晩はかなり冷え込む場合があります。
亜熱帯気候に位置してはいますが、標高が高くなる山岳地帯や高原では、温帯の気候と考えて良いでしょう。

デグーの自然環境

デグーはアンデスのどの部分に住んでいるのかというと、チリ北部から中部にかけてアンデスの麓を中心とした高原地帯に生息している動物。

デグーが住んでいるところは、乾燥地帯です。

標高はアンデスの麓の1,200mあたり、山の岩石地帯や険しい断崖がある場所で群れで生活しています。
一般に過酷な環境がデグーの生まれ故郷と言えます。

アンデスは標高の高い高地のため、大気の水分量が低地の地表と比べ少なくなります。
空気も薄く、大気圧が低い状態のため、空気が温まりやすく冷えやすい、つまり昼夜の気温の変化が激しくなるという特徴があります。

このため、日中は高温、日陰や夜間は霜や凍結があるほどの過酷な条件になります。

地形が急峻(きゅうしゅん)なため、場所によっては高原盆地を形成し、さらに気温差が激しい地方もあります。

デグーはこういった環境で、仲間と体を寄せ合いながら岩陰などでコロニーを形成し、イネ科の硬い雑草などを主食としています。
完全な草食性です。

飲水なども僅かな岩清水や、草に結露する水滴でまかなっているのです。

デグーの飼育環境

では、厳しい自然の中で生きてきたデグーを飼育するには、どういった環境を整える必要があるのでしょうか。
以下に簡単にまとめておきます。

  • 年間を通して平均気温20℃~24℃前後を維持する。
  • 極端な暑さ寒さが苦手
  • 乾燥地帯のため、湿度は40%前後を維持する。
  • 主食は完全草食で、カロリーの少ないチモシーなどを与える。
  • 繊維質の粗食を主体、歯のために硬いものを与える。
  • 水浴びの習性は無いので、砂浴びができるよう考える。
  • 糖分をうまく代謝出来ないので、与えない。
  • ビタミンCは十分に与える。
  • 本能的に天敵に対して警戒心が強いので扱い方に注意。
  • 社会性が強く知能も高いので、おもちゃやスキンシップが必要。
  • 岩場を生活基盤としているので、立体的な生活形態を整える。そのため十分な大きさのケージが必要。

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