デグーの寿命は野生に比べて飼育環境の方が長くなるという傾向があります。
一般的な飼育環境であっても、すでにデグーは適応力をもっており、自然下よりも健康に生きることができるという一例です。
ここでは、デグーの飼育法や、飼育環境について、まとめてみました。
デグーの飼育法
デグーが初めて報告されたのは、1782年の文献です。
その後1960年代に生体が捕獲され研究動物として世界に広まりました。
ペットとしての資質が認められてから、まだそれほど歴史がありません。
それでも海外ではデグーはその特異な性質から糖尿病、日周期、言語学などの研究動物としてその飼育法も進んでいました。
デグーがこういった特別な出生を持ちますので、飼育法もよくわからずネズミと同じでよさそうだとか、餌は草だけで大丈夫などという曖昧な状況が、現在までも続いているようです。
日本でも最近になってペットとして紹介され「アンデスの歌うネズミ」と呼ばれ人気がでていますが、飼育法は熱心な飼い主さんの工夫によるものが主流で、詳しい解説書などは無い状況です。
飼い主さんもデグーについて外国の研究論文や飼育書を参考にしていますが、日本におけるデグーの飼育解説書の登場が待ち望まれています。
デグーの飼育環境
デグーはイメージがハムスターやマウスに似ていることから、同じ要領で飼育できそうですが、実際はできません。
ハムスター用のケージよりさらに大きく、高さが必要です。
リス用のものより広いものを用意します。
ケージの中には給水器の他、回し車(金属製の大きなもの)が必要。
巣になる木箱も用意します。また、齧り木も用意してください。
水浴びは必要無いですが、砂浴びするための容器や設備が必要です。
飼育適温は20℃ほどで、10℃以下になる場合は小動物用ヒーターによる加温が必要。
湿度は40%前後の乾燥環境を維持してください。
暑さに弱いため、30℃以上になる場合はエアコンが必要です。
本来コロニーをつくって社会的な共同生活を営んでいるので複数飼いも可能です。
一匹の場合には寂しがるので飼い主が相手をしてあげる必要があります。
餌は完全草食で、糖質の少ない低カロリーの牧草などを与えます。
デグーの繁殖についても詳しい解説書などは見当たりませんが、メスは4歳ぐらいまで妊娠出産が可能で、飼育下では常時繁殖が可能ともいわれ、繁殖は特に困難という事はありません。
環境が良いと発情期も限定されず年間を通して妊娠します。
増えすぎるとケージなどでの管理が大変になるため、数頭を残して里子に出す飼い主が多いようです。
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